小説家 村山早紀氏が書き下ろした二子玉川ライズ S.C. オリジナルストーリーBOOKをプレゼントいたします。
※なくなり次第終了となります。
この一年、世界中のいろんな街で、いつもより灯りが暗くなったり、夜になるのが早かったりしました。
ゴーストタウンのようになった、静かな街を歩いていると、とても寂しい、泣きたいような気持ちになったりもしました。
でも、家族と笑い合ったり、時に喧嘩したり、黙ってそばにいるだけでも、夜の暗さを忘れ、きっとまた朝が来て、明るい日々が帰ってくると思えたりしたものです。
そんなことを思いながら、この物語を書きました。そういえば、感謝の言葉を伝えていなかったな、なんて思ったりもしながら。
今回の物語に登場する、星に詳しい奥さんは、バレンタインの物語で書いた、あのひとです。どんな家族とどんな風に暮らしているのかな、なんて想像するのは楽しかったです。
もうじき桜の時期になれば、この家族は花の下を楽しそうに歩くのだと思います。あれは染井吉野、あれは山桜、と、桜の品種をあてながら。スマホで写真を撮って、遠くの街に住むおじいちゃんに、送ったりするかも知れませんね。