リセの日記

 ずっと好きで、だから持っていたはず、だった。
もしかしたら、それは捨てたら失うんじゃないかと思って、ずっと残してきたのかもしれない。
時間という愛着だけで、そばにあったたくさんのものたち。
おかげで、居心地よくて、安心できて
おかげで、その先にある景色が見えにくくなっていた、かもしれない。
そんなことが、たくさんわかるようになってきた。
というより、ほんとうは知っていたのに、いつのまにか忘れていたことに、気づけたみたい。
自分の基準とか、スタンダードとか、スタート位置のようなもの。
かつてないほど、全部手放してみたら?
どんな明日がはじまるんだろう。
わたしの新しい日常って、そこからはじまっていくような気がしている。
そしてまた、ひとつずつ愛していこう。
新鮮な明日に着るもの。一歩進むための靴。
春をいっしょに待ってくれる、あたたかい部屋、なにげない会話、二度とこないこの時間。

「大事なものだけ、
あるわたし。」
“The way to love anything is to リアライズ that it might be lost.” / (なにかを愛するとは、それを失うことに気づくこと、らしい)
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